死後経過時間の推定法 有効積算温度法則

 これまでの手法とは異なり幼虫の体長は使わず、蛹化や成虫まで育つまで必要な総熱量が種により一定という有効積算温度法則を用いる方法も一般的である。熱量は、
積算日度(ADD)=(平均気温ー発育ゼロ点)x日、または積算時度(ADH)は(平均気温ー発育ゼロ点)x時
という式で求められる。卵から蛹化または羽化するまでの積算日度は一定(Aとする)で、死体から採取した幼虫・蛹を一定温度で育て、蛹化または羽化するまでの積算日度をBとする。遺体に産卵してから幼虫採取までの積算日度はA-Bと求められます。死亡現場の平均気温がT℃なら、最短死後経過時間は(A-B)/Tと算出できる。
 この方法だと、幼虫が大きくなり採食をやめ体長の伸びが止まった離散期や、蛹でも死後経過時間を推定できる。ただし、死体から採取したウジを一定温度で飼育し、蛹化または羽化までの時間を測定する手間が生じる。