死後経過時間の推定法 体長と有効積算温度法則の両方を活用

 西田和美(1984)では、体長と有効積算温度法則の両方を用いてPMIminiを推定する。この研究では実験で幾つかの温度で成長速度と有効積算温度、発育ゼロ点が調べられている。まず死亡現場の平均気温に上下に近い温度の成長速度の式から死後経過時間を求める。次に、温度による補正をするために有効積算温度法則を用いる。温度に対する蛹化時間とウジが一定の体長まで育つ時間の関係が平行と仮定して、有効積算温度法則で現場の平均気温と先に用いた上下に近い温度について蛹化時間を求め、3つ温度における蛹化時間の比を用いて、先の死後経過時間を補正する。
 具体的にはクロキンバエのウジの体長11.2mm、平均気温が18度とする。現地の平均気温の前後の15度と20度では体長の回帰式からウジの体長まで育つ日数はそれぞれ13.4,4.4日。次に15、18、20度における蛹化開始までの日数を有効積算日度の式で求めると、25、11.2、9日。蛹化開始日と幼虫が11.20mmに育つまでの日数に関する下図のb/aが同じと仮定すると
平均気温18度で
X=4.4+b/a(13.4−4.4)
b/a=(11.2−9)/(25−9)
以上よりX=5.7日と計算できる。